
5年前の話。
中学3年だった俺は、何をやってもダメな男だった。
どのくらい駄目だったかと言うと、まず体育では、50m走10秒台は確実。
ソフトボール投げ8m。
シャトルラン36回。
もはや女子並で、勉強もテストで平均点を下回る成績だったので、親にいつも怒鳴られる始末。
クラスメート達にも、そういう事を馬鹿にされる事が毎日あった。
「自分はこの先、どうなっていくんだろう」
と考える度に悲しくて、涙が勝手に流れる事も多かった。
そんな中、クラスにT恵という子がいた。
この子は頭が良く、テニス部のキャプテンで、さらに体育祭の応援団長をも務めた、なんでも出来るタイプの人間だった。
顔立ちも美人で、清楚な感じで、胸はDカップくらいあった。